もくじ
はじめに
FXは“確率のゲーム”です。勝つ人は確率を少しでも自分に傾け、負ける人は確率の不利に気づかずに資金を溶かします。この差は才能ではなく、準備・資金管理・心理・記録という“地味な4要素”の積み重ね。Q&A形式で、今日から変えられる行動に落として解説します。
Q1:なぜ同じ相場でも結果が違う?
理由は“入力”と“出力”の体系化に差があるからです。チャートという同じ入力に対して、勝つ人はあらかじめ決めたルールで出力(エントリー/決済)を自動的に出しますが、負ける人はその場の感情で上書きします。
| 要素 | 勝てる人 | 勝てない人 |
|---|---|---|
| 環境認識 | 時間帯・ボラ・方向のチェックを固定化 | 気分で入る |
| トリガー | 具体的(例:20EMA押し+反発足) | 曖昧(なんとなく上がりそう) |
| 損切 | 価格と数値で先に置く | 後回し/広げがち |
| 記録 | 勝敗より“手順の遵守率”を評価 | 結果だけ見て一喜一憂 |
Q2:勝てる人の“準備”と“設計”
勝ちパターンは“再現性がある小さな優位性”の束です。いきなり万能手法を探すのではなく、時間帯・銘柄・セットアップ(形)を狭く絞って、勝ち筋を“育てる”発想で。
セットアップ例(テンプレート)
| 名称 | 環境認識 | トリガー | 損切 | 利確 |
|---|---|---|---|---|
| トレンド押し目買い | 価格>200SMA & 20EMA上向き | 20EMA付近で反発足 | 直近安値-数pips | RR2以上or直近高値 |
| レンジ逆張り | 200SMA水平 | レンジ上限で反落足/下限で反発足 | ヒゲ越え+バッファ | 中心線orRR2 |
テンプレは“仮説”です。検証→微調整→再テストのループで自分用に最適化しましょう。
Q3:手法より重要な資金管理
同じ勝率でも資金管理で最終成績は激変します。リスクリワード(RR)と1回あたりのリスク%を固定するだけで、成績は安定方向に振れます。
| 項目 | 推奨レンジ | 理由 |
|---|---|---|
| 1回の許容損失 | 口座の1〜2% | 連敗時でも資金が保つ |
| 目標RR | 最低2R | 勝率が下がっても期待値を確保 |
| 週次ドローダウン上限 | 5〜8% | 損失の雪だるま化を防ぐ |
ロットの逆算(例:USDJPY・口座10万円・損切20pips・1%リスク)
Capital = 100,000 JPY
RiskPerTrade = 1% = 1,000 JPY
Stop = 20 pips
PipValue(USDJPY 1lot)=1,000 JPY/pip → 0.01lot=10 JPY/pip
必要ロット ≒ 1,000 / (20 × 10) = 0.5 (ブローカー仕様に応じて調整)
Q4:メンタルとバイアスの扱い方
人は“損失回避”に強く反応します。だからこそ、裁量をなるべく“前日の自分”に任せる設計が効きます。
- ルールは“価格と数値”で書く(感情が入り込む余地を減らす)
- 重大指標前は“ポジ軽く or 休む”をプリセット
- ドーパミン管理:連勝後はロットを上げず“据え置き3回”
- 連敗時は“翌営業日まで強制休憩”のクールダウンルール
Q5:トレードノートの作り方
勝つ人は“毎回おなじ失敗を減らす”ためにノートを書きます。映える日記ではなく再現性のログです。
| 項目 | 記入例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 環境認識 | H4上昇・M15 20EMA押し | 200SMA/ATR/指標を数値で |
| セットアップ | 押し目買い#01 | 番号を振って研究対象化 |
| エントリー理由 | 20EMAタッチ+包み足 | 図と文章の二重化 |
| 損切/利確 | SL:直近安値-3pips / TP:2R | 事前定義の遵守率を記録 |
| 結果と改善 | +1.8R:早利確→次回は部分利確 | 次回アクションを1行で |
Q6:初心者が最初にやめるべき習慣
- 根拠のない“ナンピン”
- 損切り後の即時“取り返しトレード”(リベンジ)
- 時間帯・銘柄を毎回コロコロ変える
- SNSのポジトークを根拠にする
- SL・TPを“後出しで動かす”
行動は“やめるリスト”から整えると速いです。加えるより先に減らしましょう。
Q7:勝ち筋を育てる練習メニュー
- 時間帯を2つに固定(例:ロンドン立ち上がり/NY前半)
- 銘柄を1〜2つに固定(USDJPY+XAUUSDなど)
- セットアップを1つに固定(例:20EMA押し)で30回連続実施
- 遵守率80%達成で“部分利確/玉乗せ”など拡張を検討
- 週1の振り返りで“次週の禁止行動”を1つ決める
Weekly Review Checklist
- 守れたルール / 破ったルール(%)
- 期待値:勝率 × 平均R - (1-勝率) × 平均損失R
- 損益より“手順の改善点”を1行で
よくある質問
デモで勝てるのに本番で負けるのは?
金額が入ると感情が増幅します。最小ロットの“マイクロ本番”で逐次慣らすのが近道です。
おすすめの手法は?
“自分が理解でき、毎回同じ形で見つけられるもの”。例:200SMAで地合い→20EMA押し戻り→反発足でIN、のように。
どれくらいで勝てるようになる?
“30回×3セット”の練習を基準に。遵守率と期待値が安定し始めたらロットを微増。焦りは毒、継続は資産です。
まとめ
勝てる人は“運が良い”のではなく、“不運でも致命傷を避ける設計”をしています。小さな優位性×資金管理×記録の三点固定で、結果はゆっくりと右肩に。今日からの一歩は、ルールを“数値で書く”ことと“守れたかを記録する”こと。この2つだけでも景色は変わります。
