【用語解説】FX記事:『PIPS』って何?どんな単位?

『PIPS』って何どんな単位


PIPS(ピップス)」は値動きの大きさを数える単位です。レートの小数点のどの桁が1pipsかは商品ごとに異なり、
さらに1pipsがいくらの損益か(pip値)はロット・レート・口座通貨で変わります。この記事では、定義 → 数え方 → 計算式 → 実務の順に徹底解説します。

1. PIPSとは?ポイント・ティックとの違い

PIPSは為替レートの標準的な最小単位です。株式や先物で使う「ポイント」や「ティック」と似ていますが、
為替では小数点の特定の桁を1pipsとして数えます。なお、さらに細かい最小刻みをブローカーが表示する場合、pipette(ピペット)(= 0.1pips)という補助単位を使います。

例:EURUSDで「1.0835 → 1.0836」は+1pips、ブローカーが5桁表示なら「1.08350 → 1.08355」は+0.5pipsです。

2. どの桁が1pips?主要ペアとゴールド

通貨や商品ごとに1pipsの桁は異なります。代表例を表にまとめます。

銘柄 代表的な表示 1pipsの桁 pipette
EURUSD, GBPUSD など 1.0835 小数第4位 第5位=0.1pips
USDJPY, EURJPY など 151.23 小数第2位 第3位=0.1pips
XAUUSD(ゴールド) 2375.10 小数第1位(ブローカーにより第2位) さらに下位桁
US30/JP225 等CFD 39050 仕様に依存(しばしば1.0刻み=1p) ブローカー依存

要点:何桁目が1pipsかは「商品定義 × ブローカー表示」で決まります。口座を替えたらまず確認しましょう。

3. pip値(1pipsの金額)の計算式

pip値は「1pips動いたときにいくら増減するか」です。基本式は以下。

pip値 = 契約サイズ × 1pipsの価格幅 × ロット数 × 為替換算

通貨ペア(口座通貨=JPY)の実用的な形に落とすと、

  • EURUSDなど「XXXUSD」:pip値(円) ≒ 10 USD × USDJPY(1ロット=100,000通貨、1pips=0.0001)
  • USDJPYなど「USDJPY」:pip値(円) ≒ 1,000 円(1ロット=100,000通貨、1pips=0.01円)
  • XAUUSD(1ロット=100オンスが一般的):pip値(USD) = 100 × 0.1 = 10 USD(1pips=0.1)

口座通貨が円なら、USD建てのpip値にUSDJPYを掛けて円換算します。ミニ/マイクロロットではロット数に比例して小さくなります。

4. 実例:EURUSD・USDJPY・XAUUSDの計算

4.1 EURUSD(口座通貨=JPY)

1ロット(100,000通貨)、1pips=0.0001。pip値は約「10 USD」。
USDJPY=150.00なら円換算は「10×150=1,500円/pips」。0.1ロットなら150円/pips。

4.2 USDJPY(口座通貨=JPY)

1ロット、1pips=0.01円。pip値は約「1,000円/pips」。0.05ロットなら50円/pips。

4.3 XAUUSD(ゴールド)

多くのブローカーで1ロット=100oz、1pips=0.1。よってpip値は「100×0.1=10 USD/pips」。
円換算はUSDJPY×10。例えば150円換算なら「1,500円/pips」。ミニ(0.1ロット)なら150円/pips。

5. ロットとpips:損益とリスク管理

損益(円)= 獲得pips × pip値(円)。損切り幅と許容損失から適正ロットを逆算します。

適正ロット ≒ 許容損失(円) ÷ {{損切り幅(pips) × pip値(円, 1ロット)}}

例:USDJPY、損切り20pips、月次資金100,000円、1回の許容2%(=2,000円)。
1ロットのpip値=1,000円/pips なので 2,000 ÷ (20×1,000)=0.1ロットが目安。

6. ブローカー仕様・表示桁の落とし穴

  • 小数表示が5桁/3桁の場合、最下位桁はpipette(0.1pips)。スプレッド表記もpipsとpipetteが混在します。
  • ゴールドは「0.1=1pips」が主流ですが、0.01を1pipsとする仕様も。契約サイズ(1ロットのオンス数)も確認必須。
  • インデックスCFDは「ポイント」で表記する業者が多く、pipsと混同しないこと。

7. MT4/MT5での表示とインジの読み方

チャート右下の座標やクロスヘア、気配値で現在の刻みを確認。インジやEAのパラメータ「StopLoss=20」等がpipsなのかポイントなのかはツールの説明書に従います。
MT5の_Point(最小刻み)と_Digits(小数桁数)を使うと、プログラム内で安全に換算できます。

// MQL5例:pips → 価格
double PriceFromPips(double pips) { return pips * (_Point * 10); } // 5桁通貨の1pips=10ポイント等で調整

8. よくある質問(FAQ)

Q. pipsとポイントの違いは?
A. pipsは為替の標準単位、ポイントはブローカーの最小刻み(しばしばpipette)を指す場合があります。
Q. ゴールドのpipsは0.1?0.01?
A. どちらの定義も流通します。自分の口座仕様(契約サイズ・小数桁)を先に確認しましょう。
Q. スプレッドが「20」と書かれている時の単位は?
A. pipsのこともあればポイント(=pipette)のことも。仕様書を読むのが唯一の正解です。

9. まとめ

  • pipsは「値動きの大きさ」を測る単位。小数のどの桁かは銘柄ごとに違う。
  • pip値はロット・レート・口座通貨で変わる。計算式で常に確認。
  • ブローカー仕様差で誤差が出る。まずは「契約サイズ」「表示桁」をチェック。