ポイント:本記事はドル円(USD/JPY)の分析テンプレ。そのまま真似できるように、①環境認識 → ②狙いどころ → ③発注・管理 → ④振り返りの順で具体化します。画像がなくても再現できるようにテキスト指示で書いています。
もくじ
はじめに:なぜドル円なのか
ドル円はスプレッドが狭く、流動性も高いメジャー通貨。テクニカルが機能しやすい一方、政策・要人発言などのニュースで急変も起こるため、テクニカル×ファンダの練習に最適です。
マルチタイムフレーム環境認識(W1→H1)
手順
- 週足(W1):直近1〜2年の高安・トレンドライン・週足EMA(20/50)で上位の波を確認。
- 日足(D1):前日高安・20/50/200SMA、ボリンジャー(20,2)でバイアスを判定。
- 4時間足(H4):押し安値・戻り高値、レンジの境界線を引く。
- 1時間足(H1):当日の作戦用。前日高安・東京高安・ロンドン初動を目印に。
判定の目安:W1/D1が上向きかつH4が高値更新中なら押し目買い優先。D1がフラットでH4がレンジならレンジ戦略。D1が下向きでH4も安値更新なら戻り売り優先。
【表】重要水平線と指標イベントの整理
区分 | 価格帯(例) | 根拠 | 優先度 | 想定アクション |
---|---|---|---|---|
週足レジ | 近年高値付近 | W1の戻り高値/週足BB+2σ | 高 | ブレイクはリテスト待ち、失敗なら戻り売り |
週足サポ | 前年安値帯 | W1の押し安値/200SMA | 高 | 反発足のプライスアクションで押し目買い |
日足節目 | 前日高安 | D1の終値ベース節目 | 中 | ブレイク&リテスト、またはフェイク狙い |
イベント | 米CPI/雇用統計/日銀会合 | ファンダメンタルズ | 高 | 発表前後はロット半分・時間切り |
代表的セットアップ3種(再現性重視)
(1)押し目買い(上昇トレンド)
- 条件:D1上昇、H4で高値更新中。H1で20SMA接近+ピンバー/包み足。
- IN:確定足の次足成行 or 逆指値。
- SL:直近押し安値の外。
- TP:半利確=RR1.5、残りはトレイリング。
(2)戻り売り(下降トレンド)
- 条件:D1下降、H4で安値更新。H1で戻り+ベアリッシュPA。
- IN/SL/TP:押し目の逆。
(3)レンジ上限/下限の反転
- 条件:H4レンジ。上限/下限で失速→反転足。
- IN:反転確定の次足。SL:レンジ外。
- TP:レンジ中央→反対端まで分割。
エントリー/イグジット設計とロット計算
1%ルール:1トレードの損失を口座残高の1%以内に。初心者は0.5%でも良い。
例:口座100,000円、損切り幅20pipsで1%リスク=1,000円 ⇒ ロットは1,000 ÷ 20(通貨仕様に換算)。先に損切り幅を決めてからロットを計算。
分割決済:RR1.5で半分利確→建値ストップ。残りはトレイリング。
時間切り:エントリー後、15〜30分で進展なしなら撤退(時間足に応じ調整)。
シナリオ分岐:上昇・下落・レンジ
シナリオ | 条件 | 狙い | 無効化 | 備考 |
---|---|---|---|---|
上昇継続 | D1上昇、H4高値更新、イベント追い風 | 押し目買い、ブレイク&リテスト | H4で押し安値割れ | イベント直後は収束待ち |
下落転換 | D1ダブルトップ/トレンドライン割れ | 戻り売り | 直近戻り高値上抜け | 指標で急転の可能性、ロット半分 |
レンジ継続 | H4で方向性乏しい | 上限/下限の反転、中央回避 | 明確なブレイク | オシレーターのダイバージェンス活用 |
発注から記録までのワークフロー
- 朝:前日高安・重要線更新、指標チェック(JST変換)。
- シナリオ:上記3分岐をメモし、やらない時間を先に決める。
- 発注:OCO(利確/損切り)を同時設定。約定後に分割決済ルールを準備。
- 管理:建値移動・時間切り。イベント前はロット縮小。
- 記録:スクショ3枚(IN直前/IN直後/EX後)+感情ログ1行。
チェックリストとKPI
- W1/D1/H4/H1を上→下の順に確認したか
- 前日高安・東京/ロンドン初動を記入したか
- 損切り根拠はテクニカルの外側に置いたか
- RRは1.6以上を確保できているか
- ルール遵守率90%以上を維持しているか
KPI例:勝率45–55%、平均RR≥1.6、最大DD<口座の8%、月次トレード回数20〜40。
よくある質問(FAQ)
Q:指標前はどうする?
A:基本はノートレまたはロット半分。収束後にブレイク&リテストを待つ。
Q:通貨の相関は見た方が良い?
A:米金利/株・VIX・原油などを参考に。視野を広げるほどフェイクに強くなる。
まとめ
- ドル円はスプレッド狭い×流動性高いので練習に最適
- W1→H1の順で環境認識し、押し目/戻り/レンジ反転の定番を磨く
- 1%ルール・分割決済・時間切りでドローダウンを制御
- 指標前後は収束待ちとルール徹底で事故を防ぐ